
出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
こんにちは。Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)運営者のWです。
フランクミュラーの時計が気になって「フランク ミュラー 時計」と検索していると、メンズやレディースの人気モデル、中古の価格相場や資産価値、さらには評判やダサい・やめとけといったネガティブな言葉まで、いろいろな情報が出てきて不安になる人も多いと思います。
実際に、トノウカーベックスやロングアイランド、ヴァンガード、カサブランカといった定番コレクションの違い、正規店と並行輸入店のどちらで買うべきか、中古で狙うか新品にするか、芸能人がつけているイメージとのギャップなど、判断材料が多すぎて迷ってしまいやすいブランドかなと感じています。特に、初めて高級腕時計を買うタイミングでフランクミュラーに惹かれた人ほど、「本当に自分に似合うのか」「悪目立ちしないか」「買って後悔しないか」といった不安が強くなりがちですよね。
このページでは、フランクミュラーの魅力と指名買いされる理由から、メンズとレディースの選び方、中古市場での評価や資産価値、そしてメンテナンスやオーバーホールの考え方まで、私なりの視点で整理してお伝えしていきます。読み終える頃には、「自分にとって本当にちょうどいい一本はどんなフランクミュラーか」が、かなりクリアになっているはずですし、「買ってよかった」と思える基準も自然と見えてくると思います。
- フランクミュラーの時計が「選ばれる理由」と独自の魅力
- トノウカーベックスやロングアイランドなど人気コレクションの違い
- メンズ・レディース別のモデル選びと似合う年齢層の目安
- 新品と中古、正規店と並行輸入のメリット・デメリットとメンテナンスの考え方
フランクミュラー時計の魅力総覧

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
まずは、フランクミュラーというブランドの成り立ちやデザインの特徴、メンズとレディースの人気モデル、そして評判・口コミの傾向をざっくり押さえておきたいところです。ここをおさえておくと、「そもそもフランクミュラーの時計ってどういう立ち位置なの?」という全体像がつかみやすくなりますし、「自分が好きなのはブランドそのものなのか、それともデザインや雰囲気なのか」という整理もしやすくなります。
フランクミュラーとはどんなブランド

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
フランクミュラーは、スイスの独立系高級時計ブランドの中でも「Master of Complications(複雑時計の巨匠)」として知られています。創業者のフランク・ミュラー本人がトゥールビヨンやミニッツリピーターなど、超複雑機構の腕時計で名を上げたところからスタートしたブランドで、歴史の長さよりも技術と発想のインパクトで評価されてきたタイプですね。
創業の背景とブランドの立ち位置
老舗メゾンのように100年以上の歴史があるわけではなく、フランクミュラーは1990年代以降に一気に存在感を高めた「比較的新しいブランド」です。それでも時計好きの間で強く記憶されるのは、トゥールビヨンなどの複雑機構を腕時計サイズで積極的に展開してきた姿勢と、「大胆なデザインでありながら、どこかクラシック」という絶妙なスタイルがあるからだと感じています。
ロレックスのような実用・堅牢系の王道ブランドとも違い、パテック フィリップのような伝統と格式の重さともまた違う、「ラグジュアリーだけど、少し遊び心がある時計を楽しみたい人が惹かれるブランド」という印象が強いです。実際、スーツ姿のビジネスパーソンからアーティスト、クリエイターまで、幅広い層の愛用者がいます。
アイコニックなデザインと哲学
ブランドを語るうえで欠かせないのが、三次元的にカーブしたトノウカーベックスケースと、ビザン数字と呼ばれる独特のインデックスです。手首に沿うように丸みを帯びたケースと、文字盤いっぱいに広がる数字の組み合わせは、一目でフランクミュラーとわかる個性があります。
しかも、この個性派デザインは単なる見た目の奇抜さではなく、装着感の良さや視認性の高さも両立しているのが面白いところです。大きめサイズのケースでも不思議と腕になじみやすく、「写真で見るよりも実物を着けてみてから本気で欲しくなった」という声が多いのも、このトノウカーベックスの形状によるところが大きいと感じます。
公式には、革新的なコンプリケーションと芸術的なデザインの両立がブランドの核として語られています(出典:フランク ミュラー公式ウェブサイト コレクション紹介ページ)。高級時計の中でも、クラシック一辺倒ではなく、少し遊び心や色気があるブランドを探している人に刺さりやすい印象です。
一方で、独立系ブランドならではの特徴として、正規店ネットワークやメンテナンス体制が大手メジャーブランドほど分かりやすくない側面もあります。このあたりは後半のメンテナンスの章で、もう少し踏み込んで整理していきます。
人気モデルと定番コレクション紹介

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
フランクミュラーの時計で検索すると、メンズ・レディース問わず必ず出てくるのが、トノウカーベックスとロングアイランドです。ここに、よりスポーティーなヴァンガード、カジュアル寄りのカサブランカ、ドレス寄りのマスタースクエアあたりが、人気コレクションとしてよく並びます。
代表的コレクションの違いを俯瞰する
| コレクション | ケースの形 | 雰囲気・似合うシーン |
|---|---|---|
| トノウカーベックス | 樽型の三次元カーブ | ブランドを象徴する定番。クラシックと個性のバランスが良く、メンズ・レディースともに人気 |
| ロングアイランド | 長方形+緩やかなカーブ | アール・デコ調でドレッシー。細身でスーツやきれいめスタイルに合わせやすい |
| ヴァンガード | 大型の樽型スポーツ系 | スポーティーで男らしい印象。カジュアルやストリート、ラグジュアリースポーツ系の服装と相性良し |
| カサブランカ | クラシックな樽型 | 夜光付きで実用的。日焼けした文字盤のエイジングも楽しめるカジュアル寄りモデル |
| マスタースクエア | 正方形のカーブケース | フォーマル寄りのドレスウォッチ。スーツやドレススタイルに合わせやすい |
シーン・服装から逆算して選ぶ
このあたりの人気モデルを中心に、サイズ違いやダイヤ付き、メンズ・レディース展開などがかなり細かく分かれているので、「形・サイズ・文字盤デザイン」の3つをセットで見ていくと、自分に合う一本が見つかりやすいかなと思います。
例えば、ジャケットやスーツスタイルが多い人は、ロングアイランドやマスタースクエアのようなレクタンギュラー・スクエア系がハマりやすいです。逆に、休日のラフな服装がメインであれば、ヴァンガードやカサブランカのような少しスポーティーなモデルが自然になじみます。
また、クレイジーアワーズやマスターバンカー、トゥールビヨン搭載モデルといったフラッグシップ的な複雑時計もありますが、価格帯もメンテナンスもかなりハードルが高いので、最初の一本としてはトノウカーベックスかロングアイランドあたりから検討する人が多い印象です。
「最初の一本」は、見栄よりも“使う場面の多さ”を優先して選ぶと失敗しにくいです。後から2本目・3本目で遊びのあるモデルを足していく、という考え方もおすすめです。
メンズ腕時計のおすすめ人気

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
メンズのフランクミュラーで人気が高いのは、やはりサイズ感に余裕のあるトノウカーベックスやヴァンガードです。特に、8880や5850といった型番のトノウカーベックスは、フランクミュラーらしさと着けやすさのバランスがよく、初めての一本として検討しやすいと思います。
ビジネスシーンで映えるモデル
スーツに合わせるなら、ロングアイランドのメンズサイズもかなり強い選択肢です。レクタンギュラーケースで袖口の収まりが良く、ビジネスシーンでも「少し攻めたドレスウォッチ」というポジションを狙えます。白やシルバー系文字盤に黒革ベルトといったシンプルな組み合わせなら、取引先や社内からも好印象を持たれやすいはずです。
年齢層としては、30代〜50代の男性が着けているイメージが強いですが、20代後半でもパリッとしたスタイルが好きな人なら違和感なくハマるはずです。逆に、カジュアルメインの20代前半くらいだと、少し「背伸びした時計」に見えてしまうこともあるので、自分のライフスタイルとのバランスを意識して選ぶのが良いかなと思います。
オフの日に楽しみたいモデル
一方、ヴァンガードはケースサイズが大きく厚みもあるので、手首が細めの人だと少し主張が強く感じるかもしれません。ただ、その分だけ存在感は抜群で、パーカーやスニーカー、デニムなどラフな服装と合わせると一気に「ラグジュアリーなカジュアル」感を出せます。
カジュアルなファッションやストリート寄りのスタイルが多い人には映える一方で、ビジネス中心の人には少し使いにくい場合もあるので、自分のライフスタイルと相談しながら選ぶのが良さそうです。オンオフをしっかり分けたい人は、ビジネス用にロングアイランド、オフ用にヴァンガードという2本体制を目指すのも楽しいですね。
メンズで迷ったら、「ビジネス中心ならロングアイランド」「オンオフ両用ならトノウカーベックス」「カジュアル重視ならヴァンガード」くらいにざっくり分けて検討してみるとイメージしやすいと思います。
レディース腕時計の選び方

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
レディースのフランクミュラーは、ロングアイランドとトノウカーベックスの2本柱がとても強いです。902QZなどのクォーツモデルはケースサイズも控えめで、ブレスレット感覚で楽しめる一本として人気があります。
ジュエリー感覚で楽しみたい人向け
ロングアイランドは、細長いレクタンギュラーケースにビザン数字がぎゅっと詰まったデザインで、ブレスレットやリングとの相性も良く、ジュエリー感覚で使えるのが魅力です。ホワイトシェルやダイヤモンド付きの文字盤は、いかにも「フランクミュラーらしいレディースウォッチ」という雰囲気で、結婚式やパーティーなどの華やかな場にもしっかり映えます。
特に、ステンレスブレスレット仕様は一本でアクセサリーと時計の役割をかねてくれるので、「腕周りは基本1本だけでまとめたい」という人にもぴったりです。逆に、ジュエリーと重ね付けしたい人は、革ベルトモデルを選ぶとコーディネートの自由度が高くなります。
普段使いしやすいサイズ感を選ぶ
トノウカーベックスのレディースモデルは、丸みのあるケースラインが柔らかい印象を与えてくれるので、日常使いしやすいと感じる人も多いです。カラードリームのようなカラフルなインデックスは、シンプルなファッションのアクセントとしても使いやすく、20代〜30代の女性に特に人気があります。
レディースでよくある悩みが「大きめケースにするか、小ぶりにするか」です。フランクミュラーは少し大きめのサイズをあえて選んで、手首に存在感を出す楽しみ方もありますが、オフィスなどでさりげなく使いたい場合は、一段階小さいサイズを選んだ方が安心かなと感じます。
また、重さの感じ方も重要です。見た目が可愛くても、実際に着けると「思ったより重い」と感じることもあるので、できれば店頭で実際に試着して、数分間そのまま腕につけてみるのがおすすめです。「見た目・サイズ・重さ」をまとめて確認すると、日常使いできるかどうかのイメージがかなりはっきりします。
ダサい評判や恥ずかしい噂

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
フランクミュラーの時計でネット検索をすると、「ダサい」「やめとけ」といった単語が出てきて、不安になってしまう人も多いと思います。正直なところ、これはブランドそのものというよりデザインの個性と流行の波が原因になっている部分が大きいです。
評判が二極化しやすい理由
まず、トノウカーベックスやカラードリームのようなモデルは、良くも悪くも「わかりやすく派手」です。華やかな芸能人や、夜の街で働く人が着けているイメージが強く、そこから「成金っぽい」「チャラい」というステレオタイプな印象だけが独り歩きしているところがあります。
また、2000年代〜2010年代前半にかけて一気に流行した時期があったため、「一時期すごく流行った時計=今はちょっと古い」という見る人の感覚も混ざりやすいです。このあたりは、どんなファッションブランドやスニーカーにもある「流行の波」の話とかなり近いと思います。
一方で、ロングアイランドのシンプルなモデルや、モノトーンのトノウカーベックス、マスタースクエアなどは、控えめな色使いでかなり上品にまとまるデザインです。このあたりを実際に手に取ってみると、「ネットで騒がれているほど奇抜じゃないな」と感じる人も多いはずです。
失敗しないためのコツ
「ダサいかどうか」は、ブランドよりもモデル選びと着け方次第だと思っています。場に合わない派手なモデルを選べば浮きますし、自分のスタイルに合う一本を選べば、むしろ「こだわっている人だな」という好印象になることも多いです。
例えば、ビジネスシーンでは、カラードリームや全面ダイヤのようなモデルよりも、シルバー文字盤+黒革ストラップのような落ち着いた組み合わせの方が、圧倒的に使いやすいです。逆に、パーティーや華やかな場では、少し派手なくらいの方が「今日は特別な一本を着けている」という雰囲気を楽しめます。
ちなみに、同じように「やめとけ」と言われがちなブランドとして、当サイトではウブロの評価や注意点もまとめています。派手な時計ブランドに興味がある人は、ウブロはやめとけの真相と購入前の注意点もあわせて読むと、「ネットの評判との距離感」の参考になると思います。
大事なのは、口コミを鵜呑みにするのではなく、自分の好みとライフスタイル、使うシーンに合わせて冷静に判断することかなと感じています。
フランクミュラー時計の選び方

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
ここからは、実際にフランクミュラーの時計を買うときに気になるポイントを、価格相場・中古・資産価値・正規店と並行輸入・メンテナンスの5つに分けて整理していきます。「どこで、どのランクの一本を買うか」を考えるうえでのチェックリストのようなイメージで読んでもらえればと思います。
特に、高級腕時計は本体価格だけでなく、数年後のオーバーホール費用や、もし手放すことになったときの買取価格など、購入後のストーリーまで見据えて選ぶことが大切だと感じています。フランクミュラーは「資産性だけを求めるブランド」ではないですが、それでも大きな買い物であることは変わらないので、ここはしっかり整理していきましょう。
価格相場と予算別の選び方
フランクミュラーの価格は、モデルや素材、機構によってかなり幅があります。ここで書く数字は、あくまで2025年時点のざっくりした目安として読んでください。実際の価格は為替や市場状況で変動します。
- クォーツのレディースモデル:中古で30〜60万円前後、新品や並行新品で50〜100万円台が多い
- 自動巻きのメンズ・レディース3針モデル:中古で40〜100万円前後、新品で100〜200万円台
- クロノグラフやビッグカレンダー付き:中古で80〜200万円、新品で200万円台以上
- トゥールビヨンやクレイジーアワーズなどコンプリケーション:中古でも数百万円〜、新品は数百万円〜1000万円超えの世界
予算別に考える「現実的な落としどころ」
予算感としては、「100万円前後で初めてのフランクミュラーを狙うなら、レディースのクォーツか、メンズ・レディース問わず3針のシンプルなモデル」が現実的かなと感じます。特に、ステンレスケース+クォーツ+シンプルな文字盤の組み合わせは、価格と使いやすさのバランスが良く、日常的にも使いやすいです。
200万円前後まで視野に入ると、自動巻きモデルや少し凝った文字盤、ケースサイズのバリエーションを選べるようになります。このゾーンでは、「見た目にしっかりフランクミュラー感がありつつ、現実的なメンテナンスコスト」で落としどころを探すイメージがちょうど良いと思います。
300万円を超えてくると、コンプリケーションやゴールドケースなど、かなりハイグレードなモデルも視野に入ってきますが、高級時計全体で見たときの選択肢も一気に広がる価格帯なので、リシャール・ミルやパテックなど他ブランドとの比較もしておくと後悔しにくいです。
高額帯を検討している人は、同じく超高級ゾーンを扱っているリシャール・ミルを買える人の収入・購入ルート・注意点も読むと、「ラグジュアリーウォッチにどこまで予算を割くか」の考え方が少し整理されると思います。
いずれにしても、金額はあくまで一般的な目安であり、最新の販売価格や為替状況は、正規販売店や信頼できる販売店で必ず確認するようにしてください。
中古フランクミュラーの注意点

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
フランクミュラーは中古で探すと、他の有名ブランドと比べて「お、思ったより安いな」と感じることが多いと思います。これはリセールバリューの面だけを見ると弱点ですが、購入者側からすると中古で狙うメリットも大きいポイントです。
中古ならではのチェックポイント
ただし、中古フランクミュラーにはいくつか注意点があります。
- 並行輸入品だと、正規のオーバーホールを受けられない、もしくは割高になる可能性がある
- トノウカーベックスのようなカーブケースはポリッシュの履歴次第でケースのラインが崩れている個体もある
- 独自機構を搭載したモデルほど、修理・メンテナンス費用が高くなりがち
- 年式が古い個体はパーツ供給の状況によって、修理期間が長くなることがある
中古で探す場合は、状態や付属品(箱・保証書・修理明細など)を細かくチェックすると同時に、購入後にどこでオーバーホールをお願いするかまで含めてシミュレーションしておくと安心です。
中古は「価格が安い=お得」とは限りません。オーバーホール代が高額になったり、並行差別の影響で正規の修理が受けづらかったりすると、結果的にコストがかさむケースもあります。購入前に、販売店にメンテナンスルートを必ず確認することをおすすめします。
また、販売店の保証内容も重要です。半年〜1年程度の保証が付いているのか、自然故障だけなのか、オーバーホール歴があるのかなど、細かい条件を事前に確認しておくことで、購入後のトラブルをかなり減らせます。
なお、フランクミュラーに限らず中古時計全般のリスクや考え方を整理したい場合は、当サイトの他ブランド解説(HYTの中古ガイドなど)も参考になると思います。中古市場を上手く使えると、選択肢はかなり広がります。
資産価値と買取相場の目安

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
「資産価値」や「買取相場」で見ると、フランクミュラーはロレックスやパテックのような典型的な投資銘柄ではありません。もちろんモデルによっては人気が高く、比較的値崩れしにくいものもありますが、全体としては「買った値段以上に高騰を期待するブランド」ではないと考えておいた方が現実的です。
中古買取のイメージとしては、状態やモデルにもよりますが、おおまかに新品定価の2〜4割程度からスタートし、人気のあるモデルやコンディションが良い個体はもう少し高く評価される、という感覚です。あくまでも一般的な目安であり、実際の査定額は個体差が非常に大きい点には注意が必要です。
資産価値を少しでも守るための考え方
資産価値を重視する場合は、以下のようなポイントを意識するとリスクを抑えやすくなります。
- トノウカーベックスやロングアイランドなど、定番の人気コレクションから選ぶ
- ダイヤ付きや奇抜な色より、モノトーンやシンプルな文字盤の方が手放しやすい傾向がある
- 付属品完備・ブレスのコマ完備のものを選ぶ
- オーバーホール履歴や修理明細が残っている個体は評価されやすい
時計の買取相場は、為替や市場のトレンド、需要と供給のバランスで変動します。ここで触れている数字はあくまで一般的な目安なので、実際に売却を検討する際は、複数の専門店で査定をとるようにしてください。また、最終的な判断は時計店や専門家に相談しつつ進めるのが安心です。
「一生手放すつもりはない」という人であっても、万が一の売却や買い替えを想定しておくと、モデル選びの基準が少し変わってくるはずです。「資産価値を完全に無視する」のではなく、「資産価値もひとつの判断材料としてさりげなく意識する」くらいのバランス感覚がちょうど良いかなと感じています。
正規店と並行輸入どちらで買う

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
フランクミュラーを買うときに必ず迷うのが、「正規店で買うか、並行輸入店や中古店で買うか」です。ざっくりとした違いは以下のとおりです。
| ポイント | 正規店 | 並行輸入・中古店 |
|---|---|---|
| 価格 | 基本的に定価。大きな値引きは期待しづらい | モデルによっては定価の2〜3割引程度で買えることもある |
| 安心感 | 正規保証やアフターサービスが明確で安心感が高い | 店ごとに保証やメンテナンス体制が異なるため、見極めが必要 |
| メンテナンス | 正規のオーバーホールを受けやすい | 並行差別で正規対応が受けづらいケースがある |
| 選べるモデル | 最新コレクションや限定モデルに強い | 生産終了モデルやレアな仕様など、幅広い選択肢がある |
それぞれが向いている人のイメージ
「とにかく安心を最優先する」「初めての一本で不安が大きい」という人は、正規店や正規認定中古からスタートするのが無難です。スタッフとの対話を通じて、自分に合ったモデルを一緒に選んでもらえることも多く、購入後のメンテナンス相談もしやすいメリットがあります。
一方、「すでに何本か高級時計を持っている」「ある程度メンテナンスのリスクも理解したうえで選びたい」という人なら、並行輸入や中古も十分選択肢に入ると思います。価格的なメリットを享受しつつ、珍しい文字盤や生産終了モデルなど、「人と被りにくい一本」を探す楽しさもあります。
正規店と並行店の違いについては、ロレックスの記事でかなり詳しくまとめているので、購入ルートに迷っている人はロレックスが買えない人必見の購入成功マニュアルもチェックしておくと、考え方の整理に役立ちます。
なお、正確な取扱状況や保証内容はショップごと・時期ごとに変わる可能性があるため、最終的には各販売店やメーカー公式サイトで最新情報を確認し、判断に迷う場合は専門家に相談するようにしてください。
フランクミュラー時計とメンテナンス

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)
フランクミュラーの時計を長く愛用するうえで、メンテナンスの考え方はかなり重要なポイントになります。特に、トゥールビヨンや複雑なコンプリケーションを積んだモデルほど、オーバーホールの頻度や費用が高くなりがちです。
オーバーホールの目安と費用感
一般的な機械式時計と同様に、フランクミュラーの自動巻きモデルも3〜5年に一度くらいのオーバーホールを推奨する声が多いです。日常使いの頻度や保管環境にもよりますが、油切れや精度の低下が目立ってくる前に、定期的な点検をしておくと安心です。
費用感としては、シンプルな3針自動巻きで数万円台後半〜十数万円、クロノグラフや複雑機構モデルの場合はさらに上乗せされるイメージです。トゥールビヨンやミニッツリピーターなどの超複雑モデルは、数十万円単位のオーバーホール費用を見ておく必要があります。
ここで挙げている価格帯はあくまで一般的な目安であり、実際の費用はモデル・状態・依頼先によって大きく変わります。正確な金額は必ず公式サービスセンターや依頼予定の修理業者に確認し、見積もりを取ったうえで判断してください。高額なメンテナンスに不安がある場合は、専門家に相談しながら進めることをおすすめします。
正規メンテナンスと一般修理店
フランクミュラーの場合、正規のサービスセンターは安心感が高い一方で、並行輸入品への対応が限定的だったり、料金が高めだったりするという話もよく耳にします。並行差別の有無や対応ポリシーは時期によって変わる可能性があるため、購入前に必ずチェックしておきたいポイントです。
一般の高級時計専門修理店であれば、シンプルな3針モデルやクォーツモデルのオーバーホールは、比較的リーズナブルに依頼できるケースもあります。ただし、クレイジーアワーズやマスターバンカー、トゥールビヨンのようなフランクミュラー独自の複雑機構については、対応できる職人や純正部品の入手ルートが限られるため、依頼先選びは慎重に行うべきです。
個人的には、「複雑機構モデルは基本的に正規メンテナンスを前提に考える」「シンプルな3針やクォーツは信頼できる一般店も選択肢として検討する」というくらいの線引きで考えるとバランスが取りやすいかなと思っています。
フランクミュラーの時計と上手く付き合うために
個人的には、フランクミュラーは「投資目的でガチガチに元本回収を狙う時計」というより、デザインやストーリーに惚れ込んで選ぶタイプのブランドだと感じています。そのうえで、以下のような考え方を持っておくと、後悔しにくいかなと思います。
- メンテナンス費用も含めて「総コスト」で考える(中古で安く買っても、オーバーホール代が高額だとトータルで割高になることがある)
- 複雑機構モデルは、デザインと技術に惹かれて本気で愛せる人向け。維持費も含めて覚悟を持って選ぶ
- 日常的にガシガシ使いたいなら、シンプルな自動巻きやクォーツモデルから検討する
フランクミュラーの時計は、選び方と付き合い方を間違えなければ、とても楽しい一本になってくれるブランドだと思います。「ネットの評判」よりも、「自分が本当に好きかどうか」と「維持できるかどうか」を基準にして選ぶのが、いちばん後悔の少ない選び方かなと感じています。
最後にもう一度だけ、価格やメンテナンスに関する情報は状況によって変わる可能性があるため、正確な情報はメーカー公式サイトや正規販売店で確認し、迷ったときは時計店や修理専門のプロに相談することを強くおすすめしておきます。

出典:FRANCK MULLER / Prestige Chrono(プレステージ・クロノ)


